2023年8月6日日曜日

ESCI 1/72 M48 A2C

 このところ気温が35℃を上回る日が続いていてインドアな生活-読書とプラモデル。読書は馳周生の「暗手」、プラモはエッシーのM48A2C.
 中古の模型店で箱無しで売られていた。戦後の戦車はあまり好きではない。デザインとしても面白味に欠く。何にも知らない人が戦車を想像して描くとこんな形になると思う。

 アクティブ赤外線暗視装置が砲身に付くようだったが、クラシック感を壊したくないので、省略した。

 砲身と機銃を真鍮線に置き換えた。主砲の排煙器はキットのものを流用した。流石にこのまでの自作はちょっと無理だった。その他にはライトプロテクターやフックなどの真鍮線で追加した。エッシー1/72M48、このキットの最大の欠点は履帯。外側のモールドは完璧なのだが、履帯裏の転輪ガイドがない。なので転輪も一体成型されており、半世紀前のゴムキャタを思い出す。この戦車は足回りが丸見えなのでこの省力はとても目立つ。角棒をスライスしてガイドとして履帯の裏に取りつけたが、今度は一体成型の転輪が気になりだした。組み立て式の履帯を持つ足回りとしては、中途半端な印象。
 
 塗装はアクリル塗料を同量の水で薄めて2度塗り。この上からアクリル塗料のハルレッド20%+水80%に錆粉(タミヤウエザリングカラー)を混ぜて全体に塗布。乾いた後にウエザリングを行った。

 ウエザリングの後に艶消し水性トップコートを軽く吹いたけど、砲塔の局面が少しテカる。これは戴けないが、今回はここでおしまい。体力が限界。というのも、足まりの履帯を組んでいる途中に車体を床に落としてしまい、転輪を4つほどぶっ壊してしまった。復旧に2時間。これが無けりゃ、もう少し仕上げを試行錯誤しても良かったんだが...。








2023年7月17日月曜日

ITALERI 1/72 Autoblinda A41

 さすがイタレリ。パーツの嵌め合せがきっちと決まる。プラスチックの材質も固すぎず柔らかすぎず丁度よい。デカールの質もなかなかのもの。レベルやイタレリの1/72シリーズは高品質。タミヤから1/72で発売されるといいのだが。
迷彩塗装も魅力的だけど、今回はイタリア国旗のトリコロールカラーに憧れてサンド系単色塗装とした。
 エジプトシャーマン用に調合した塗料が残っていたので、グリーンが少しかかったサンド色に調整した。光の当たり加減でもう少しグリーンが勝った色味のように思う。いつものように塗装は塗料:水が6:4くらいの水溶きアクリル(タミヤ製)で何度も塗り重ねた。写真はウエザリング前のもの。

ウエザリングはエナメル。墨入れは黒と茶を混ぜたもの。錆汚れは茶にウエザリングマスターの錆色を削って混ぜ、エナメルで薄めに溶いて使用。乾くと錆色のパウダーがいい感じに残り、錆びた感を出すことができる。

スコップなどは細かな彫刻があってよろしい。

砲身はなんか華奢な感じだったので、真鍮パイプで自作した。

このキットの戴けない唯一の欠点はタイヤ。溝がないスリックタイヤなのである。レーシングカーじゃあるまいし、天下のイタレリだが、「こりゃ、ねぇだろう」と言いたい。


それから、アンテナは真鍮線φ0.3mmで置き換えた。



フランスにしてもイタリアにしてもこの頃の装輪装甲車は思いのほかデカい。



2023年7月1日土曜日

UM 1/72 Vickers Light Tank Model'E' (version 'F')

 市川のプラモデル屋さんで購入。クラシックな外観がいいけど、これも作りにくいキットだった。華奢な足回りと多用されるエッチングパーツに翻弄された。転輪は小さくしかも複雑極まるシーソー式で、一気に組むことができず作っては一日おいて接着強度を確保した。
 履帯は組み立て式。飛ばせばまずは見つからない細かな部品。そして無いに等しい接着代。緊張の連続。そしてUMの特徴と言える、部品共通化とエッチングやレジンパーツ。これで様々なモデルを展開できるんだけど、シャーマン5に続き今回もここまでするかなぁと感心した。

 塗装はクラッシクな雰囲気を出せたと思う。でも組み上がりの未塗装の見た目は酷く、こりゃ、あかん途中放棄かと思った。半ばヤケクソで塗装、この思い切りが良かったのか、そこそこの見た目になったと思う。この様な迷彩があったとは思えないけど、許してください。


 このサイズでよくもここまで作って塗ったもんだ。でもミニスケールの戦車モデルはこの凝縮感が堪らない魅力だと思う。

 砲身はプラ部品だったけど、真鍮パイプに交換している。交換するとどうしてもオリジナルより長くしてしまう。こんかいも5mmほどオリジナルより長くなっている。

 フロントの前照灯はフェンダーに1か所づつで2灯式だった。ライトは直径2mmのプラ製でそれにエッチングパーツ製のスタンドを取り付けてフェンダーに取りつける。でもこれは私の技量では無理(これを組めるモデラ―はおそらく購入者の25%くらいではないか)。前照灯は無でも良かったけど、1灯式の前照灯をフロント中央に適当に取り付けた。なので、ボロ隠しもあって少しうなだれて下向きにしているw。

 砲塔はバケツ形状のプラ部品にエッチングパーツを張り付けていくことで完成する。これも初体験。砲塔の後部にある出っ張りは下地はなく、エッチングパーツを箱状にして取付す
る。これはスムースに隙間なく組み立てできた。まさに奇跡。感動もの。
 最後にこのキットの不思議。フェンダーに乗る予備転輪2コは金属削りだしパーツになっている。なんだろうか。色を塗ってしまえば、別にプラでもいいよね、これ。それに予備転輪が無くてもプラキットとして成立すると思うけど。











2023年6月3日土曜日

UM 1/72 M4 Sherman FL-10

 これはUMのキット。M4シャーマン戦車は第二次世界大戦で大量に生産され、戦後は大量に余った。フランスは国内の大量にあったM4を外貨獲得のため海外に販売する戦略を取った。でもT34に負ける装備では売れない。自国の戦車の砲塔をM4に載せたものがこのM4シャーマンFL10。中東戦争のためにエジプト軍が大量に購入したが、訓練不足で活躍できなかったそうだ。
 UMのこのキットも似ている。M4、ファイアフライ、プリースト自走砲や兵員輸送車などシリーズ化したシャーマンの車体をそのまま使っている。砲塔はなんとレジン製である。これじゃあまりにも申し訳ないので金属製の砲身が付いている。
細かな部品で使えないものは真鍮φ0.5や0.3mmで自作した。車体前面にあった予備履帯は上手く作れず取付を断念。またもディテールダウンになった。くやしいね。

車体の塗装は①グレー色のサーフェイサー薄く載せて、②オリジナル調合のフィールドグレーの水溶きペイント1回塗り、③バフの水溶きペイント2回塗り。光の加減で2層目のフィールドグレーが透けて見えるように思う。サンド色にありがちな単調さもなく、いい感じの配色になったと思う。 
ウエザリングは①砂埃、➁砂埃が雨で流れた跡、③赤さび、⑤黒さび、⑥鉄粉汚れ のストリーを考えて行った。
 塗装が単調にならず、厚ぼったさもなく、いい感じで仕上がった。しかし、実際のイメージに写真がならない。実物が上手く出来たのに、写真がイマイチ。これも悔しいもんだ。手のひらサイズの戦車を上手く撮影するのも、これまた難しいもんだ。
 オレンジのマーカーで塗りつぶしたパーツがレジン製。まぁ、よくも考えたもんだ。インジェクションキットとレジンキットのハイブリッドである。